今回の免許交付では、認定者に条件が課されています。2021年度末(2022年3月31日)までに全都道府県で5G通信サービスを提供することと、2024年4月10日までに5G基盤展開率(全国を10km四方のメッシュで区切った際のカバー率:計4464メッシュ)を50%以上にすることです。この2点は計画提出段階における「絶対審査」の基準(最低要件)となっているので、各キャリアともに計画上はクリアしています。ただ、その詳細を見ると、キャリアによって目指す方向性に差が見られるのです。2024年度末までに各キャリアが計画している全国の5G基盤展開率は次の通りです。NTTドコモ:97.0%(4331メッシュ)、KDDI:93.2%(4160メッシュ)、ソフトバンク:64.0%(2855メッシュ)、楽天モバイル:56.1%(2506メッシュ)です。少なくとも今回の割り当てにおいては、ドコモとKDDIは広範囲のエリア化を想定する一方で、ソフトバンクと楽天モバイルはエリアを広げることにそれほど積極的ではないと思われます。